「下玉利忠殺人事件」〜柿畑四十郎事件簿〜

その事件の真実を知った時、誰もが胸が熱くなった・・


登場人物

VS

下玉利忠

職業:ウエブデザイナー
年齢:不詳

柿畑四十郎

職業:社長専属コンサルタント
年齢:不詳

「砂漠の住人の命は俺が守る!」

大嫌いなトマトジュースに、ウオッカを注ぎ入れ、
出来上がったブラッディーマリーを鼻をつまんで飲み干した時、
ちょっと酔っ払った砂漠王@杉山弘道は、
名探偵柿畑四十郎へと変身する。




あらすじ



恒例の新年会、「コスプレカラオケ大会」に嫌々参加した杉山弘道。

そこで、皆がいるボックスから少し離れた部屋で着替えをしていた下玉利が
「暁伸&ミスハワイ」のミスハワイのコスプレの格好のまま死体で見つかった!

通報ですぐに駆けつける警官と刑事。
ところが、死体をよく見るとカツラの下にないはずの毛がある。
「あの人じゃない・・・」
後ずさりしながら呟く妻のゆう子。

いったい、下玉利はどこに消えたのか?
下玉利の車に残されていた謎のブローチ。
ブローチの持ち主の75歳の女性の正体は?

名探偵柿畑四十郎は、下玉利の住む愛知県知多郡東浦町へと飛ぶ。
そこで出くわした徳川家康の母「於大の方」の伝説。

真犯人は誰か?




東浦町の歴史を縦糸に、
母を思う心、子を思う心を横糸に、
笑いと涙が紡ぎあう感動大作!!!












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第一話「コスプレカラオケ!」


「杉山さん!杉山さんてば!ちょっとは楽しそうな顔をしなよ!」

隣で不機嫌そうに、ビールをあおる杉山に、
郷を煮やした志賀が声を掛けた。

「俺は、カラオケが嫌いなんだ!
それに、どうして大阪くんだりまで来てこんな事をしなきゃいけないんだ!
大阪は、たこ焼き臭くてかなわん!」

杉山はそう吐き捨てると、
再び手に持ったビールをグイと飲み干した

今日は恒例の砂漠の住人の新年会の日だった。

例年なら、居酒屋でワイワイと雑談するだけの会だったが、
「どうせなら、『コスプレカラオケ大会』をしようよ!」
と言う神戸の鞄職人の提案に皆が賛同し、
杉山が一番嫌いなカラオケボックスでの開催になってしまったのだった。

「あのコスプレ野郎が・・・」
杉山は、桜塚やっくんのコスプレで、マイクを握る鞄職人を、
そっと睨みつけた。









笑顔で睨み返された・・・





「ふぅー。」
杉山は大きく一つ息を吐き出し、
ボックスにいる、参加者を見渡した。









「頭痛くなって来た・・・」

杉山は、自分のこめかみを指で強く揉みほぐした。












「まぁ、まぁ、そう言わずに杉山さんも参加したら?」
既に自分の番の準備をしている志賀は、
付けマツゲをパチパチさせて、杉山の肩を叩いた。










「グーで殴っていいか?」

杉山の怒りは頂点に達した。




その時だった。

締め切ったカラオケボックスの中に、女性の叫び声がかすかに響き渡った。
ボックスの中で只一人騒がずにいた杉山だけがその声に気付いた。

「何だ!どうした!」

杉山はスクッと立ち上がり、ボックスの外に飛び出した。
杉山の慌しい行動に、
ボックスで騒いでいた砂漠の住人達も、杉山の後を追った。

「杉さん、どうした?」

「女の悲鳴だ!」

杉山はそう答えると、入り組んだ店内を走りまわった。

二つ目の角を曲がった時、
そこに、下玉利の妻ゆう子が、足をガクガクさせてヘタリ込んでいた。

「あの人が・・・あの人が・・・」


杉山や追いついて来た砂漠の住人が、
ゆう子が指差す部屋のドアをそっと開けると、
そこには、カツラを被った頭から血を流した、
ハワイアンドレスに身を包んだ男の死体があった。

「キャーーーー!下玉ちゃん!」

この日、下玉利が「暁伸、ミスハワイ」のコスプレをすると知っていた、
幹事の石黒智子が再び叫んだ!




・・・続く











逃げ切れるのか・・・

追いつけるのか・・・